【まずはこのラリーから】
金曜日まで関東学生リーグに出場し、専修大学を優勝に導いた及川選手。ネットで優勝の集合写真を探したら及川選手がいませんでした。試合終了後すぐに空港に向かい飛行機に乗ったためだそうです。土曜日の朝6時にフランクフルト空港に到着し、疲労はピーク。
夕飯のパスタが出てくるまで落ちていました…
それでもチームの勝利のためにこのプレーをしてくれる及川選手。本当に凄いと思います!
対戦するグルーンウェッターズバッハも上位進出を目指すクラブです。クニックスホーフェンとは毎回大接戦になります。この【上位進出を目指すチーム同士の試合】で勝利し、トップチームとの差を広げられたくない、いわば意地と意地のぶつかり合いの試合です。今シーズン、カットマンのWang Xi選手(ドイツ)がフルダから移籍したため、ますます穴のないチームになりました。
オーダーにも悩みました。シュテガー選手がDang Qiu選手(ドイツ/83位)に最近3連敗中。キリアン選手もアーミーのため十分な練習ができていない。Dang選手はシュテガー選手に当てにくるだろうが、最終決断はシュテガー選手とDang選手で勝負。今までDang選手と何度も対戦した私の戦術で攻略できるか。。
15時試合スタート..
1番 シュテガー選手 vs Dang選手。お互いが切り裂くようなカウンタープレーを繰り広げる中で、シュテガー選手が3対1で勝利!試合前に「バースティー(シュテガー選手)、俺の持っている対Dang選手の戦術(このブログでは詳しく書けませんが)は伝えるけど、まずは自分のシステムで試合を進めてみてくれ」と伝えていました。第1ゲーム6対6で展開が悪くなり「バースティー!ここ!」と後ろから声を出しました。しっかりと落としどころを変えて2得点!貴重な第1ゲームを先取します。2ゲーム目はDang選手が対応してきて取られますが、第3ゲームはその一歩先を読み見事な戦術対応。10対8でのレシーブで「ここはタイムを取るのか?いや、シュテガーの経験に任せよう!」と判断。10対9では何と今まで一度も使っていなかったバックストレートへの台上バックドライブを決めたシュテガー選手の勝負勘と自信は見ていて鳥肌が立ちます。第4ゲームは「まずは先に仕掛ける。Dang選手が変えてくるタイミングで先の先を読む」全ての戦術をミックスし、8対0と大きくリード!連敗中だったDang選手から見事な先取点をあげました!
2番 キリアン選手 vs Wang選手。前回はフルゲームの8対4リードから逆転負けをしています。ゲーム序盤は「切れたカットとナックルカット」がわかっていても予想以上の変化のため全く対応できず。ただ今回はWang選手のサーブの変化を研究して読み切っていたのでレシーブが上手くいきサーブからの3球目攻撃は防いでいました。あとは自分のサーブからの展開をどう作るか。最終ゲーム1対5、4対8と前回と全く逆の展開になりましたが、ここから怒涛の連続ポイントで10対8!仕留めきれず10対10。あと一点が遠い試合を気力で勝ち切ったキリアン見事!勝利の瞬間は雄叫びすらあげられないほどタフな試合でした。
3番 及川選手 vs ラスムッセン選手(デンマーク/178位)。前節で世界卓球準優勝のFALCK Mattias選手(スウェーデン)に勝利するなどメキメキと力をつけている選手です。及川選手は体のキレがなく防戦一方の試合になりますが、そこでも負けない。気力を振り絞って逆転勝ちし、珍しく大きなガッツポーズを決める姿にサポーターの方々から一際大きな声援が送られていました!
【ハイライト動画です】
この結果全勝をキープしチームはセット数で2位に浮上。
先は長いですが一戦一戦全力を尽くすのみです。
もう一つ今日どうしても勝ちたかったのは
先日結婚したシュテガー選手のためでした。最高のプレゼントを渡すことができました!
ブンデスリーグで死闘を繰り広げている頃、300キロ離れた町で子供達の最も大事な試合が行われていました(続く)
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