英田 理志(あいだ さとし)選手は1993年3月19日生まれ鳥取県米子市出身右シェーク裏裏のカットマン。
両面裏ソフトで攻撃型選手に引けをとらない両ハンドドライブを武器にオールラウンドなプレーが特徴のカットマンです。
ITTF世界ランキング最高は80位 (2023年10月)
父親の影響で幼い頃から卓球に触れ、小学校6年生から本格的に卓球を始め静岡の藤枝スポーツ少年団に所属しました。トップ選手の中では遅めのスタートではありましたが、静岡県藤枝市立青島中学校に進学後は全日本マスターズで優勝経験のある西村雅裕氏と練習するようになり徐々に実力をつけていきます。
この時に大人が打つ威力あるボールに対して「カットで粘るだけでは勝てない、もっと攻撃しよう。」と思い、現在のような「攻撃選手に引けを取らないほど攻撃もできるカットマン」という英田選手の特徴でもあるプレースタイルが確立され始めました。
中学卒業後は静岡県立島田商業高校に進学しました。県内には強豪、静岡学園や浜松修学舎などの学校がある中、徐々に実力を伸ばし静岡最強のカットマンと呼ばれるまでになりました。高校3年時のインターハイ静岡県予選では堂々のシングルス準優勝を飾り念願のインターハイ出場を果たしています。
高校を卒業後は岐阜にある名門朝日大学から声がかかり進学を決めます。朝日大学は日本リーグに加盟していたこともあり、週40時間以上の練習や東海学生リーグに加え日本リーグなど数多くの舞台で実践経験を積み実力を伸ばしていきました。大学4年時に東海学生選手権でシングルス優勝、静岡の全日本予選も一般の部でシングルス優勝するなど個人戦でも実績を残しています。
元々は大学を卒業したら父と同じ牧師になるための勉強をする予定でしたが、大学4年間での確かな成長を感じ大学卒業後は神奈川の名門実業団チーム信号器材に就職しました。
2015年の全日本社会人選手権では高木勇輝選手と組んだダブルスで3位、朝日大学時代も含めて日本リーグではシングルス通算58勝33敗、ダブルス通算35勝34敗という好成績をおさめています。さらに同年のUSオープンでは男子シングルスで3位入賞など国際大会でも結果を出し始めます。
2017年自身の用具スポンサーであるヤサカの矢尾板社長の紹介によりスウェーデンリーグへの参戦を発表しました。信号機材を退社しスウェーデンリーグ1部のスパルバーゲンに所属しました。スパルバーゲンはバルセロナオリンピック金メダリストのワルドナー選手や神巧也選手が所属していた名門クラブです。1年目からリーグ個人成績22勝6敗で2位という素晴らしい結果を残しています。
ドイツのブンデスリーガ1部ケーニヒスホーフェンのヘッドコーチである板垣孝司監督も英田選手が所属していたスパルバーゲンを訪れています。その時の様子を自身のブログに綴っています。
英田理志選手(左)と板垣孝司監督(中央)
その後、同じスウェーデンリーグのエースレーブへ移籍。シーズン17勝2敗で個人成績1位という結果に加え、チームもリーグ1位に輝きます。
さらに2020年7月からはTリーグに参戦しT.T彩たまでチームの中心選手として活躍します。
2021年の全日本選手権では男子シングルスベスト8、同年の全日本社会人選手権でもシングルスベスト4、2022年も全日本選手権シングルスベスト16とコンスタントに結果を残し、Tリーグ2022-2023シーズン開幕戦ではリオオリンピック、東京オリンピックでブラジル代表のウーゴ・カルデラノ選手に見事勝利するなどの好成績を収めます。
そして、2022年12月に開催されたWTTフォトローダーデールでは決勝戦東京五オリンピックフランス代表のシモン・ゴジ選手を破り見事優勝を飾りました。
2023年10月にはITTF世界ランキング自身最高の80位となっています。
2024年3月T.T彩たま退団を発表しました。
バックドライブをする英田選手
「英田理志のバックドライブ。バックブロックを狙い撃ち!」より
ナックルカットを利用した攻撃パターンを紹介する英田選手
英田選手の動画はこちらからも視聴できます。
【全日本出場】攻撃型カットマン英田理志!カットからフォア・バックで得点!
国内外で活躍し続ける英田理志選手に今後も注目です。
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