2020年最初の試合は車で4時間離れた町、ベイグノイシュタッドで1月10日(金)19:00から行われました。ベイグノイシュタッドは前節まで5位につけているチームでプレーオフ進出に手が届いてる強敵です。
クニックスホーフェンは及川選手が合流し、キリアン選手も怪我から回復。心配だったのはシュテガー選手の疲れだけでした。12月の7日間で3試合の時、シュテガー選手は明らかに疲れていました。及川選手が不在ということもあって「自分が2試合で勝利しなければならない」と感じていたのか、競り合いでの一瞬の判断が遅れ「勝負強いバースティー」がそこにはいませんでした。「バースティー、ハッピーニューイヤー!クリスマス休暇で少しはリフレッシュできた?」と聞くと「コージ、心配してくれてありがとう。もうバッチリだ!」と元気そうな声。久しぶりに今日はベストな戦いができそうな予感がしました。
このベイグノイシュタッドとの前半戦では、及川選手が苦手だったデュダ選手(ドイツ/WR48位)に勝利していたため、今日はドッシリ構えて不動のオーダー。シュテガー選手がエース。及川選手は誰が来ようと3番で待ち構える、と決断しました。
1番 キリアン選手 vs デュダ選手。両選手ともにドイツ・ナショナルチームで練習している選手ですが、最終ゲームの前半に簡単なミスをしてしまい、2対3で敗退。
2番 シュテガー選手 vs ロブレス選手(スペイン/WR73位)。前半戦でも対戦し3対1で勝利していましたが、その試合は僅差でした。ただ今日はシュテガー選手のプレーが素晴らしく、3対0で勝利。完全に試合の流れをクニックスフォーフェンに持ってくるような完勝でした!
3番 及川選手 vs ポール選手(イギリス/WR68位)。過去の対戦では1勝1敗。一回目はなす術なく敗退。二回目はフルゲーム9本で勝利。しかもその試合はゲームカウント0対2の3対8で負けているところからの大逆転でした。ただ、この逆転勝利には完全な戦術が組み込まれていました。今シーズンの及川選手は昨シーズンまで勝っていた選手に負けた試合が数試合あります。試合には自分の得意なところと相手の苦手なところがあります。及川選手はここ数試合「自分の得意なところ」からスタートし、苦しくなった時に「相手の嫌なところ」に切り替えていましたが、それでは試合の流れを掴めないので、今日は「相手の嫌なところからスタートし、どうしようもなくなったら自分の得意なところに切り替える」ことを指示してスタート。第2ゲームこそ失いますが、第3ゲーム後半からはほぼイメージ通りの試合運び。第4ゲームは11対1で勝利と苦手だったポール選手を完全に攻略しました。試合にはこういう戦い方があるということを及川選手には自分の経験値に付け加えてもらいたいです。
4番 シュテガー選手 vs デュダ選手。過去のブンデスリーグでの対戦はどっちが勝利してもフルゲームジュースという全く互角の戦いでした。実は私も目の前で見てみたかったドイツナショナルチームのベテラン対若手選手の試合でした。第1ゲームと第3ゲームは僅差でシュテガー選手が取りましたが、反対側のコートに行った第2、第4ゲームは「サーブが頭で隠れている。フリーハンドが残っている」と何度もフォルトを取られ簡単に奪われます。「バースティー。最終ゲームはスタートが勝負。何とか離せたとしても、あっちのコートの時はサーブにプレッシャーがかかるから必ずジュースになると思う。」と気持ちの部分だけ伝え、最終ゲームがスタート。5対1でチェンジエンド後に6対6で追いつかれ、やはりジュースに。この大事な場面で『勝負強いバースティー」が蘇りチームを勝利に導きました!
【ハイライト動画です】
これでチームは連敗から脱出し、8勝9敗の8位。そして明日はオクセンハオゼンを迎えてのホームゲームです。これに勝てば奇跡を起こせる可能性はまだあります。
「今日の俺は仕上がりがいいぞ、コージ。俺は何番だ?」と試合前に伝えてきたアンディーの出番はありませんでした(笑)「帰りのバスで飲むビールがないな。上の売店で買おう」とアンディーと一緒に行くと「ビール1ケース売ってくれ!」とアンディー。1本の値段は決まっていましたが、当然ケースでの販売はなく定員さんも困っていました(泣)アンディーは「15ユーロでどうだ?」「う〜ん、30ユーロでしょ?」「よし、じゃあ20ユーロにしよう!」と勝手に値段を決めて支払い、ビールを車内に持込みました(笑)帰宅は午前2時。
ここベイグノイシュタッドのスポンサーはVICTASです。会場内のあちこちに「コーキ ニワ」のポスターが貼ってありました。オリンピック3度目の出場を決めた丹羽選手!おめでとう!凄いプレッシャーかもしれないけど頑張ってほしい!
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