1月23日(木)に福岡県 中間東中学校3年生の竹谷義信選手がクニックスホーフェンに来てくれました。
お父さんの竹谷康一さんは私の埼工大深谷高校の後輩で筑波大学卒業後に日産自動車でプレーし、現在はTリーグ日本生命のコーチをしています。このような縁で今回お子さんがドイツで練習することになりました。
今回のドイツでの練習を許可してくださった中間東中学校の関係者の方々と石田先生に感謝申し上げます。もちろん青森山田時代はしのぎを削ったライバル校でありましたが、石田先生は「敵」である私にも指導についてのアドバイスをたくさん教えてくれました。今回、竹谷くんがドイツで練習することになり「中間東〜希望ヶ丘高校の新しい形の強化方法にチャレンジしたい」という嬉しい言葉をいただきました。
今シーズンは選手登録の関係で上のクラスの試合には出場できませんが、来シーズンはクニックスホーフェンの第2チーム(今は5部リーグですが、優勝できれば4部リーグに昇格できます)でプレーを希望しています。全日本ミックス優勝の森薗選手、ダブルス優勝の及川選手も中学生で初めてドイツに来た時は4部リーグからのスタートだったので(もちろん数試合は負けました)色々なタイプの選手と試合をするには丁度良いレベルだと思います。
全国中学校選抜大会で中間東中学校の全国優勝に貢献しシングルスでもベスト16に入った義信くん、身体能力が高く大きな可能性を秘めた選手です。日本の選手のプレーは本当に綺麗です。逆に言えば汚さがない分、得点能力が低いかもしれません。ヨーロッパの卓球は綺麗ではありませんがすごく癖が強いです。竹谷くんには持ち前のラリー戦での強さを生かしながら、癖のあるボールへの対応を学んで欲しいです。そして自分のボールの質を上げ、細かいプレーやボールの回転の性質を理解し、サーブレシーブからの自分のシステムを確立できれば飛躍的に試合の「質」が向上すると感じます。
「卓球を通じて生きる力をつけて欲しい」とお母さんの陽子さん。青森山田の選手たちも卓球とともに語学を学び「生きるための逞しさとしぶとさ」を身につけました。今回、義信くんは私の家での生活ではなく、あえてクラブが準備した一軒家でドイツ選手、エジプト選手とともに共同生活を始めました。昨夜は早速翻訳機能を駆使して英語での生活をスタート。私も責任を持ってアドバイスしたいと思います。
青森山田時代、私はこれから日本の卓球界を背負っていくだろう選手たちに「将来は卓球のプロになって日本の卓球界に貢献してほしい。そのためにはラケット一本とシューズだけ持ってどこにでも行ける、どこでも生活していける人としての強さとしぶとさを身につけてほしい」と伝えてきました。卓球の試合はコートに立てば一対一。技術だけでなく「人間としての心のタフさ」が必要になります。そう言ったメンタルの強さは必ず卓球の試合に生きていき、そして大人になった時に生きていくための自分の大きな武器になると思います。
夜はバタフライの梅村さんが遊びに来てくれました。ドイツ版しゃぶしゃぶとムール貝のワイン蒸しはなかなか好評でした。妻を含めた女性3人の「女子会」は深夜まで続いたそうです笑。
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