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板垣孝司ブログ
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ドイツ1部監督。青森山田前監督

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板垣孝司の全レシーブ克服
板垣孝司の全レシーブ克服
元青森山田学園卓球部監督、現ドイツプロリーグ1部チームのヘッドコーチ。初心者からトップ選手、ジュニア選手に有効な練習方法まで色々なテクニックを紹介します。
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2015年6月12日 16:51 公開

誰にも真似できない森薗スタイルを目指して。

誰にも真似できない森薗スタイルを目指して。

森薗政崇選手(青森山田中学~青森山田高等学校、明治大学)(以下、政崇)

 2015年世界卓球選手権大会(蘇州大会)・男子ダブルス準々決勝で、金メダルを獲得した張継科・許昕ペアを7ゲーム目10-8まで追い込んだ政崇ペア。ライブ放送が観られず、後日動画を観ました。結果がわかっているのに声を出して応援してしまいました。結果がわかっているのに自然に涙が出てきました。

 その試合の夜、邱建新コーチ(以下、邱さん)は、食事の席で大いに機嫌がよかったようです。政崇の試合後、中国ナショナルチームのコーチ面々が邱さんに寄ってきて、口々に政崇を褒めていったそうです。中国男子総監督の劉国梁は「あの左の選手は誰?凄い選手だ。中国にはいないタイプだ。」と話しかけ、邱さんは「マサは僕がドイツで7年間も指導している選手だよ。」と自慢したそうです^^

 2015年4月の世界ランク28位。2012年・高校2年生の初めは確か400位台。一気に世界TOP30位に駆け上がった政崇ですが、苦労を乗り越えて自分で掴んだ地位です。

 政崇は小学校6年生時点で全日本カデット13歳の部で優勝し全国のトップ選手でした。しゃがみ込みSVでのエースとオールフォアハンドでの攻撃が特徴の選手でした。「世界で勝つためには。日の丸を付ける選手になるには。」これが宿題でした。「バックハンドで先手を取る技術がほしい。しゃがみ込みSV以外の正確なショートSVからの展開がほしい。」二人での夜練習に明け暮れましたが、なかなか上手くいかない日が続きました。練習では出来ますが、試合では勝ち気に走って、また同じスタイル。今は年齢が低いからしゃがみ込みで得点できるが、シニアになるころには難しい。。。

 国内では政崇が負けると大きなニュースになってしまいます。「政崇は本当に気配りができる男で、いつも皆に声をかけてもらえる。だから逆に情報が多すぎて卓球スタイルが変わらない。負けるのも怖いから新しいものにチャレンジしにくい。よし!情報手段を断絶しよう。」

 頼める人は自分が最も信頼しているコーチ・邱さんしかいませんでした。「ドイツでプレーすれば、余計な情報が入らず集中できる。たとえブンデスリーグで負けても、新しい政崇スタイルの完成を目指し、課題を邱さんとの練習や試合でひとつひとつ克服できれば、必ずチャンスが来る。」こう思って邱さんにお願いしました。

 ドイツでは、政崇は頻繁に邱さんに叱られていました。それは練習態度などではなく、「試合中に意味もなく回り込みを始めたり、RVから積極的にチキータをしにいかない。競った場面でしゃがみ込みSVに頼り、台から出て一撃を喰らって失点してしまう」時でした。

 こうして「森薗スタイルの完成形」が見えてきました。

旧「 森薗政崇 = 1球たりとも無駄打ちをせず1球たりとも疎かにしない集中力の高さ。1度フォアハンドを打ち始めたら、ラリーが終わるまで高い打球点で打ち続けられるフットワークの速さと正確さ」から
新「 森薗政崇 = 台上チキータで先手を取り、打ち続ける。打ち始めたら1球たりとも無駄打ちをせず1球たりとも疎かにしない集中力の高さ。ラリーが終わるまで高い打球点で打ち続けられるフットワークの速さと正確さ。SVを持ったら正確なショートSVを出し、台上の先手争いで優位に立ち、得点する。」

 気付いたときには世界TOP30位に入っていました^^。

(邱さんが語る本当の森薗スタイルとは?続きは後編をお楽しみに!)

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