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板垣孝司ブログ
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ドイツ1部監督。青森山田前監督

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板垣孝司の全レシーブ克服
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元青森山田学園卓球部監督、現ドイツプロリーグ1部チームのヘッドコーチ。初心者からトップ選手、ジュニア選手に有効な練習方法まで色々なテクニックを紹介します。
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2021年8月15日 8:33 公開

コハルが団体優勝に貢献@ヨーラサテライト・ハビロフ大会(チェコ)。フルック大会(チェコ)ではアキトが準優勝

コハルが団体優勝に貢献@ヨーラサテライト・ハビロフ大会(チェコ)。フルック大会(チェコ)ではアキトが準優勝


スロバキアでの第1戦を終え、翌日にコロナテストを終え、国境を越えてチェコへ。国境ではパスポートコントロールをしていなかったので、すんなりとチェコに入ることができました。

2年前にここHavirov(ハビジョブ)に来た時、イベント責任者のニコラウスに「コージ、現在ナショナルトレーニングセンターを建設しているんだ。もう少しで完成するから見ないか?」と案内してもらった体育館は…

施設内にサウナやジャグジー、宿泊施設、レストランも完備されている凄い練習場です!右側の赤マットが通常は卓球専用だそうで、チェコナショナルチームが常時練習し、他国からも練習に訪れるそうです。数ヶ月前のWTT ユースコンテンダー大会もここで行われました。

大会はチェコのジュニアナショナルチームやポーランドの選手、ドイツからも強豪のヘッセン州のチームも参加し、第1戦のセネッツ大会よりもハイレベルでした。セネッツのミニカデットで成績の良かったコハルとカズトを一つ上のカデットに出場させましたが、決勝トーナメント1回戦での敗退。セネッツ大会のジュニアで優勝したアキトも決勝トーナメント2回戦での敗退でした。

でも、それで良いと思っています。いつも勝てるカテゴリーの試合に出ていては、上のカテゴリーに上がった時に壁に当たります。ヨーロッパでは上のカテゴリーにどんどん挑戦できるのが良いシステムだと思います。敗戦から何かを得て、日頃の練習に取り入れていかなければなりません。

シングルスは残念でしたが、翌日行われた団体戦でコハルが優勝に貢献しました。このサテライトシリーズは1日目がシングルス、2日目に団体戦が行われます。ミニカデット・カデット・ジュニアの3選手でチームを構成するのですが、もしチームがない場合、他のチームと混成チームを組むことができます。ちょうど、ミニカデットの選手を連れてきていなかったドイツ・ヘッセン州チームがコハルをプレーさせてくれました。カデットもジュニアもドイツ代表クラスの強いチームなので、コハルも「頑張らなきゃ」と緊張していましたが、全勝でチームの優勝に貢献したそうです(コーチはヘッセン州に任せていたので、私はあまり試合を見ていません..)

本来、アキトとカズトでは簡単に勝てない男子チームイベントですが、なんとスロバキアのミニカデットチャンピオンのパベル選手が混成チームを組んでくれました。セネッツ大会でカズトが団体戦で対戦するも負けましたが、試合運びも上手な強い選手だとは知っていました。会場で練習をしている時に流暢な英語を話すお母さんが私のところに来て「セネッツでは頑張りましたね。ところでパベルと一緒にチームを組んでもらえませんか」と相談に来てくれました。「すごく嬉しいけど、カズトもミニカデットだけど、どうしますか?カズトのミニカデットは勝率50-50だと思います。もしパベルがミニカデットに出てくれれば、チームはまあまあ強くて、たくさん試合ができるかもしれませんが」と伝えると「たくさん試合をやりたいからそうしましょう」と話がまとまりました。

団体戦予選リーグは第1シードのチェコ・ジュニアナショナルチームと。パベルが勝ち、カズトは負け。アキトはシングルスの優勝者に善戦したものの1対3で敗退。しかし、次の試合に勝って2位で決勝トーナメントへ。

トーナメント1回戦。パベルが勝ち。カズトがカデットで大逆転勝ちでチームも勝利。

ベスト8決定。相手は第2シードで3人とも兄弟のチーム。チェコでは有名な3兄弟らしいです。カデットとジュニアが特に強い。パベルが勝ち。カズトが負け。アキトがシングルスでベスト8に入った選手に大接戦で勝ち、準々決勝へ!

準々決勝。ここで勝ってパベルと一緒に表彰台に上りたいところです。パベルが勝ち。カズトが異質カットマンに0対2から2対2に追いつくも勝ちきれず。アキトの相手はシングルス3位の2歳年上のチェコジュニアナショナルチームで、この選手は本物です。第1ゲームを取り先制しますが、次第にアキトのボールに合い始め2・3ゲームを落としましたが、4ゲームを取ってフルゲームヘ。最終ゲームはアキトの3球目をストレートへのチキータで防いだ相手が一枚上手でした。

【 試合動画です。】

「私の子供だけ勝てなくて申し訳ない」とパベルの両親に伝えると「こんなにたくさん試合ができて良かったよ。将来、ドイツのブンデスリーグでプレーさせたいんだ。」とパベルの両親が私に伝えてきました。バックドライブとブチ切れツッツキの感覚は天下一品のパベル。試合中台に手をぶつけ怪我をしましたが全試合勝ってくれました。将来大きな舞台で一緒にプレーできたら嬉しいです!

試合を終え、コロナテストを行い、3週間ぶりにドイツに戻ってきました。「陸路でも他国からドイツに入る場合はコロナの陰性証明書が必要」と8月1日に新たに発表されたので、当然ながらコロナテストをうけてから出発しました。チェコ語がわからないので予約は今回の責任者にお願いして、ショッピングモールの駐車場の一角にあるコンテナの中で受けてから出発しました。しかし国境には誰もいなくて、無事に自宅に戻りました。国境を越えるたびのコロナテスト。トラブルなく国境を越えられるか。そして大会に出場しコロナに感染せず帰宅できるかなど、不安だらけの遠征でしたが、珍道中を繰り返しながらも無事に元気で帰宅することができました。

もう1試合、チェコのフルックで第3戦があるのですが、8月15日からカズトが、19日からコハルがデュッセルドルフでの合宿に召集されているので、どうしてもこの日程でドイツに戻らなければならなかったので、第3戦のHluk(フルック)大会は諦めました。

が、

「パパ、ママ、お願い。自分でコロナテストもやって電車の時間調べてドイツに帰るからフルックに出場させて」というアキト.. 急にモチベーションが上がったみたいです。色々なパターンを考えましたが、ここはアキトの気持ちを組んであげようということになり、チームメイトのアレックスが出場するので、アレックスの両親にお願いしてアキトだけ連れていって貰いました。

このブログを書いている途中にアレックスのお父さんが結果を連絡してくれます。

【 アレックスのお父さんからもらったアキトの動画です。 】

アキトは決勝戦に進みフルゲーム12対14で負けたようです。3度マッチポイントを握りながら仕留められなかったようです。

優勝者は2歳年上のチェコジュニア・ベスト8のヤコブ。毎夏に行っていたビボニー合宿で私も何度も指導した選手でした。アキトはヤコブとインスタで連絡を取り合っている仲で、今回も「ヤコブ出るの?」と聞いていたようです。2年前まで「遊ばれていた」ヤコブに勝ち上がって挑戦したかったようです。

ベンチコーチはボジッキーです。3年ほど前までドイツブンデスリーガでしたが、現在はジュニア選手の育成をしています。選手を連れて何度も練習させてもらいに彼のクラブまで車で行きました。

いよいよ8月18日からシュテガーとマキシム(ロシア)がクニックスホーフェンに来て、22日の開幕戦に向けてホームでの練習をスタートさせます。お客さんも無観客ではなさそうです。キリアンとフィリップはWTTハンガリーオープンに出場します。

気持ちが高ぶります!本当に楽しみです!

第1チームも第2チーム以下もシーズンのスタートが待ち遠しいです!

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