第3節ホームゲーム対グルーンウェッターズバッハ戦。宇田選手がドイツ入りし初のブンデスリーグ1部への挑戦..
心配していた時差7時間も本人がしっかりとした自覚=時差対策をしていたので一安心。あとはしっかり食べて試合に全力を尽くしてくれるのみ..
私自身も及川選手がプレーしていた2年前の感覚に近く「宇田選手に少しでもコンディションを整えてもらい元気にコートに立って欲しい。戦術・技術面はまずはコートに立ってから」と感じていました。
対するグルーンウェッターズバッハは大黒柱のWang Xi(ドイツ)に加え、WTTでも安定した活躍を見せているRicard Walther(ドイツ/WR74位)新加入のチアゴ・アポロニア(ポルトガル/WR56位)はブンデスリーグではいぶし銀の強さを見せる強敵です。
「宇田をシングルス2試合に出すか?世界ダブルス3位の実力を信じてダブルスに起用するか?」悩みましたが、直前にシュテガーが体調不良になり私の気持ちも吹っ切れて「宇田をエース起用!」でオーダー提出。カットのWangに滅法強いキリアンが2番。絶好調の3番にフィリップ。
しかしシュテガーが公式練習に出てこなかったのを見られ、常にエース起用のWangはキリアンを外し2番に出場(驚)!宇田を捕まえに。エースにアポロニア.. オーダーは完全に読まれ完敗..
17:00 試合開始
1番 宇田 vs Wang。日本のカットマンとは全く違うWangのカットスタイル。初対決では正直かなり厳しいと感じていました。バック表ソフトのブツ切れカットと変化幅の多い突っつき。フォアは全部カウンタードライブ。サーブ3球目の攻撃力は攻撃マンより遥かにハイレベル。第1ゲームの攻防が全てでした。ジュースを繰り返すなかで「このゲームを取れないと2ゲーム目以降はボールの質や飛距離を分かられ、益々厳しくなる」と私自身が知っていながらタイムアウトを取れなかったのが全てでした。0対3の敗退。
2番 キリアン vs アポロニア。とにかく手堅いアポロニア。点数は競っているものの、最後の1点を渡さないアポロニアに0対3で敗退。
15分の休憩。相手のダブルスはカットのWangとRicard。クニックスホーフェンはサウスポーのアレグロとキリアン。練習を繰り返し、この2人がベストペアーと私の判断。ただ5番まで回すことができれば..
3番 フィリップ vs Walther。直前にWTTオマーン大会でも充実したプレーをしていたWaltherに対し、ゲームカウント1対1の7対2とリード。しかしここから大逆転され万事休す。0対3の敗戦ムードが漂う中、フィリップが初めて出したYGサーブにWaltherが引っかかり「2年前にキリアンが勝った時も慣れないYGサーブを出し続けて勝ったから、自分の今までのシステムを捨ててYGを繰り返してくれ!」のアドバイスから蘇り大逆転の3対2で勝利!
4番 宇田 vs アポロニア。過去の勝敗は1勝1敗。第1ゲームを失い第2ゲーム終盤に審判とのトラブルがあり20分も中断しましたが、
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板垣孝司監督
青森山田学園中高男子卓球部監督を経て、現在ドイツブンデスリーガ1部のヘッドコーチ。 これまで青森山田でオリンピック選手を始め、多くの日本代表を育ててきた。シェークハンズでは、初心者からトップ選手、ジュニア選手に有効な練習方法まで色々なテクニックを発信。
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