第4節アウェーゲーム対ノイウルム戦が9月19日(月)19:00から行われました。当日朝にカザフスタン・アルマトイ空港を出発してきた宇田選手は疲労困憊。ギリギリまでコートに立つ準備をしましたが、残念ながら欠場を選択しました。バースティーも練習中に右足太ももを痛め、キリアンも怪我。元気な選手はフィリップとアレグロのみ。3人目の選手の名前をオーダーに書くことすら難しい状況で42歳のバースティーが「俺がコートに立つよ。」と言ってくれました。真のプロフェッショナルとしてコートに立とうと決心するバースティーには頭が上がりません。「バースティー。金曜日も試合があるから悪化するのが最悪のケース。ヘッドコーチの僕が試合を見て判断し、無理だったら棄権させるから」と伝えました。
対するノイウルムは今シーズン世界の豪華メンバーを揃えヨーロッパチャンピオンズリーグとブンデスリーグに出場しています。その中でもモーレガルド(スウェーデン/WR6位)は「ヤンチャ卓球の長男」とも言える型にはまらない卓球スタイルです。世界選手権シングルス準優勝。今ノリにノッテいるモーレガルドがどんな試合を眼の前で見せてくれるのか、彼の卓球スタイルを支えている原点は何なのか。敵ではありますが楽しみな試合でした。
1番 モーレガルド vs バースティー。フルに動けないバースティー。第2ゲーム序盤に「モレパンチ(私が名付けました。バックのミート打ちカウンターです)からの強烈なフォアハンドを喰らった場面で私がストップ。審判に棄権を伝えました。
2番 カッツマン(ロシア/WR303位)vs フィリップ。やや距離をとってのラリー戦に運動能力の高さを見せるカッツマンに対し、強く打つだけでなく、しっかりとコートに入れるプレーをミックスさせ、12対10、12対10ではありますが、「これは負けないな」と後ろで見ていても安定感のある試合運びで3対0の勝利。フィリップが安定した試合ができるようになってきたのはチームに取っても大きなステップです!
3番 シドレンコ(ロシア/WR146位)vs アレグロ。ジュースのゲームを取れず1対3での敗退。バックハンドとサーブ3球目の得意なシドレンコに対し、まだ細かい戦術を伝えても自信がないアレグロでしたが、ここは我慢しながら実戦で覚えていくしかありません。
4番 モーレガルド vs フィリップ。3番のアレグロが前節同様に不可解なサーブのフォルトを取られたので、私の怒りが収まらず審判に猛抗議をしているうちに試合がスタート。フィリップが猛攻をしかけモーレガルドから1ゲームを選手。しかしここから手を変え品を変えてくるモーレガルド。第4ゲームも9対9まで追い詰めますが、最後に必殺「モレパンチ」が炸裂。モーレガルド・ポーズも決められチームは1対3での敗退でした。
【 ハイライト動画です 】
フィリップが一矢報いてくれたので、接戦になったのが唯一の救いでした。
モーレガルドの卓球を支えている大きな原因(他の選手と違うところ)は見つけました。彼の練習をずーっと観察してきました。
9月27日(火)のシェークハンズライブでお伝えしたいと思います。
休む間もなく23日(金)19:00からオクセンハオゼンでドイツカップ(Pokal)があります。私がドイツに来てから1度も勝ったことがない一発勝負のトーナメントです。
相手は強敵ですが、本当に勝ちたいです。
宇田選手とバースティーが回復してコートに立ってくれることが重要です。
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