先日、ベルリンにお住いの渡辺さんご家族がシェークハンズクラブに練習に来ました。ドイツでは州ごとに夏休み期間が異なります。ベルリンは一足先に夏休みに入ったそうです。
渡辺さんのご主人は1996年にドイツに来てブランデンブルグ州立フランクフルト交響楽団というオーケストラに副主席として入団された方です。クニックスホーフェンから車で東に2時間弱のバイロイトという町のワグナー音楽祭のオペラシリーズに参加されるため、お子さんを練習に連れて来てくださいました。
失礼を承知で渡辺さんのご経歴をネットで調べさせていただきました。「翌年のチケットも入手できない幻のコンサート」だそうです。
兄のキミ君と妹のレミちゃんと一緒に練習をしました。体幹が強く綺麗な姿勢を保てるレミちゃんはベルリンの同年代ではトップクラス。全ドイツで勝てる選手になりたいとクタクタになるまで頑張りました。
夕飯を一緒に食べながら超一流音楽家の渡辺さんに質問させていただきました。「どうやったらその道で超一流になれるのか?」を。
「音楽は1日練習を休めば感覚が戻るまで3日かかります。なので、少しずつでも良いから毎日毎日継続すること。継続すれば超一流になれるかはわかりませんが、少なくとも一流にはなれます。」と…
子供達にも伝えたい本当に大切な言葉でした。
フランクフルト在中のMai Korelくんも練習に来てくれました。2015年生まれのKorelくん(8歳)は同年代の全ドイツランキング1位。フランクフルトの州では2歳年上の選手を含めてもランキング1位です。
トルコ出身のお父さんが元卓球選手。お母さんはアゼルバイジャン出身の学校の先生。Korelくんは理解力の速さと運動能力の高さを持ち合わせています。数年前にアキトとカズトをフランクフルト近郊のオープン戦に連れて行った時に、お父さんに出会いました。
「ドイツでのKorelへのコーチの指導には正直満足していない。回転回転、動け動けばかり。そこに違和感を感じている。小さい子供にどう指導していくべきか教えてほしいと」と昨年に引き続きクニックスホーフェンに来てくれました。凄く上達していて「このレベルならダントツでドイツ1位ですよね?」と確認してしまったほどです。
そういえばお父さんは1年前に「まだコハルはヨーロッパのトップ選手ではないけど、あと1年でチャンピオンになるよ。力だけで指導するドイツの卓球とは全く違うから。卓球はトータルバランスが必要だと思う」と予言してくれた人でした。
継続すること。正しい理論で指導すること。二つを再確認できました。
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